少年時代からボクには変わらない事があるんです。

頭の大きさが５８センチなのです。

宇宙人と呼ばれていました。

医師に言わせると発達障害の特徴なんだそうです。

子どもの体格で５８センチです。
しかも頭の形は逆三角形です。

しかもすっごい痩せてたので・・・・

それはそれは・・・とにかく、でかかったんです。

小学一年生の頃の話です。

ボクのクラスに寺の息子のKという優等生がいました。

ちなみにコイツも頭がデカかったんですけどね。

こいつが言うには
ボクの頭の中身はほとんど空気なのだそうです・・・・
地球の重力では耐えられないので
頭を風船にして、辛うじて立っているんだそうです。
歩くのは遅く、つま先立ちでツツツツ・・・と歩くんだそうです。
バレリーナのように・・・
足が浮いてしまうという噂でした。

ある日、Kはクリップをまっすぐに曲げて
そいつでボクの頭をつっついて穴を開けてしまいました・・・・

頭の空気がシュシュ〜と勢いよく抜けて、
ボクは空気が抜けた風船のように
早い速度で教室中を飛び回りました。

Kは教室の窓を開け、ボクは窓の外へ向かって勢いよく・・・・

クルクル回りながら円を描いて飛んで行ったそうです。

空へ向かって・・・・

雲のむこうへ

帰るべきところへ・・・・

高く・・・遠くへ・・・・

今でも頭囲は５８センチです。